この度の役員改選に伴い、先般開催された理事会・総会において推挙・承認され、会長に就任いたしました木村哲之です。
昨年3月、全国老人福祉施設協議会の会長選挙に臨むにあたり、3期にわたり務めてきた県老施協会長を一年間の任期を残して辞任させていただきました。この間、菊池義前会長には無理なお願いを致しまして、会長職をお引き受けいただき、本当に感謝いたしております。
全国老施協会長選挙では、全国の多くの皆様、特に茨城県老施協会員の皆様には多大なるご支援をいただきながら、私の力不足で当選を果たすことができませんでしたが、心と心で結ばれた皆様と過ごした濃密な時間は、感謝と感激に包まれたかけがえのないものでした。茨城県老施協会員の皆様方に、あらためまして心から御礼申し上げます。
さて、令和6年度介護報酬改定が、医療・障害との同時改定の中で行われ、1.59%のプラス改定となりました。ただ、特別養護老人ホームや介護老人保健施設等においては、その6割以上の施設が、この2期、3期にわたり赤字となっている現状を考えれば、経営状況を好転させるだけの十分な改定とは言えなかったと思います。
国においては、増大する社会保障費をいかに抑えていくか、いかに適正化を図っていくかに視点が向いておりますが、現場を支える職員の処遇改善はもとより、その職員を抱える施設や事業所の安定的な運営が無ければ、職員を守ることも、利用者を守ることもできずに、地域福祉は崩壊してしまうものと思料いたします。
地域の社会資源として多様な活用・活動が求められる福祉施設が、真に地域に必要とされ、その期待に応えられるようになるために、私たち茨城県老施協は施設・事業所相互の連携と協力を密に図り、共に研鑽し合い、サービスの質の向上に努めていく所存です。またその一方で、しっかりと「現場の声」を国政に届けていけるように取り組んで参ります。
地域社会に暮らす市民の皆様が、身近にある介護サービスを安心して利用できるように会員一丸となって尽力して参りますので、今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
令和6年5月
一般社団法人茨城県老人福祉施設協議会
会長 木村 哲之